ハタチノカラダ

サラリーマンになって10年が経った頃、ストレスと睡眠不足で身体は痩せ細り、毛根が死滅して頭髪は前線から撤退し、持病の腰痛は爆発し、右手は腱鞘炎で箸も持てない惨状・・・。自分の身体はどうなってしまうのか?過去の運動自慢は虚しく響くだけ。このままではアカンと危機感を持ち、今ここにいる自分を鍛えようとジョギングを始めたのが2013年夏。2016年は京都マラソンでサブ4を達成し、珠洲トライアスロン(Bタイプ)を完走しました!そんなアラ4のオッサンが20歳の身体を目指して、面白おかしく頑張るブログです。

レンガ花壇の製作

我が家には「猫の額(ひたい)」ほどの庭があって、その片隅に自作の花壇がある。
引っ越してきた時に、「ガレージは不要なので、自分で花壇を作るから地面のコンクリをハツっておいて」と不動産屋さんにお願いしてできた花壇。
花や野菜を植え、蝶や蜜蜂が飛び、家族で世話をするイメージだったが、ほぼ一年中「花壇に土が飾ってある」状態で花はほとんど咲かない。

この花壇、友人達の引越祝いとして作業をガッツリ手伝ってもらった。
まずは、大量のレンガや土を買い、運搬した。これだけでも一苦労。
作業当日は、朝イチから参集してもらい、レンガを水につけ、モルタルを捏ねた。
モルタルを鏝(こて)で平たくし、水準器で隣のレンガとの水平を取りながら積んでいった。
レンガの大きさが合わない所は鏨(たがね)でレンガを割って対応。
夕立ちで土砂降りに合い、男3人が濡れ鼠になりながら作った渾身の一品である。
びしょ濡れの泥だらけなので、完成後は勝手口に回り、男3人で同時に風呂に飛び込んだ。暖かかった。

レンガ花壇01

しかし、残念ながら僕を含めて集まったのは、印刷屋、車整備工、事務職の3人であって、エクステリアや大工の経験など全くない。ど素人3人衆である。
当日の朝に、僕がプリントアウトした他人様のブログを渡して、「こんな感じでっ」と進めたので、完成後に大きな落とし穴が2つ。

1つ目は、横からの水平には細心の注意を払っていたものの、真っすぐ並んでいるかを気にせず積んだので、上から見ると波打ってしまったこと。
大工の親戚が家に来た際に「水糸を張るんやで」と教えてくれたが、もう作ることはないだろう。
武骨に波打っている感じも「味」と「思い出」として受け止めている。

レンガ花壇02

2つ目は、モルタルで完璧に積んだのが仇となって排水機能が全くなく、完成の翌日には花壇の中がプールのような水たまりになっていたこと。
これは、流石に直さなければならない。
武骨な水が溜まっている感じと風流な事を言っていては花木が枯れてしまう。
いつもの如く、グーグル先生で「庭」や「畑」の「排水」について調べまくった。
そこで辿り着いたのが「透水管」を埋設する手法。
粘土質の庭などで排水が悪い時に「透水管」と呼ばれる雨水を流す管を布設する手法らしい。
早速、ホームセンターに行くものの「透水管」が売っていない。店員さんに聞いても「知らないし取扱も無い」とのこと。何件も回って、ようやくコーナンプロショップで発見した。
が、思いっきり高い。1本数千円。
観察すると、塩ビ管に穴があいているだけに見える。
ならば、これも自作することにして、普通の塩ビ管(数百円)を数本購入。

コンクリートドリルの刃を買って、排水するための穴をレンガに開けることにした。
花壇の出来るだけ低い位置に穴を開けたいので、作業は体制がつらくて何日もかかった。
古傷の腰痛がフィーバーしていたが、コルセットとロキソニンで騙し騙し作業をしてようやくトンネル開通。塩ビ管を挿入するために穴をガバガバに広げるのにも苦心した。

仮想透水管として、ドリルで穴をあけた塩ビ管を花壇内に何本か傾斜を付けて布設した。
袋詰めのバラスも買ってきて、できるだけ深いところに敷き詰めた。
布設の作業日も友人達が来てくれた。
バラスの布袋は激重なので、大騒ぎしながらジャンケンして負けた人が運んだ。

苦労した甲斐もあって、水溜りにはならなくなった。製作から5年近く経った今も排水は完璧だ。
DIYに本格的に熱中するより前のこと。「自分で作ってみたい」という思いが形になった第1号の作品。
少々見掛けは悪いが、作業工程も作業の苦労も鮮明に思い出す、汗と涙がタップリ詰まった自慢の花壇である。
植木の新芽が芽吹き、花粉症の症状が酷くなり、一日ずつ、春がやってきているのを感じる。
今年こそは、一年を通して、お客様を迎え、家族が楽しめる花壇にしたい。

レンガ花壇03

製作費:約3万円
 レンガ65個(@155)、鏝、目地鏝、ドライモルタル(25kg×2袋)、レンガタガネ、ショベル、コンクリドリル歯、塩ビ管、塩ビ接着剤、エルボ、バラス(4袋)、土(50L×8袋)、腐養土(20L×2袋)、100均バケツなど