京栄堂の「つつみ生八つ橋」
自転車屋さんに立ち寄った時に、初めて食べるお菓子をおすそ分けしてもらった。それは、「つつみ生八つ橋」。お店は、山科に3店舗ある京栄堂。外装の袋からだけでも高級感が伝わってきて期待が持てる。シナモンの香りがいい生八つ橋は久しぶりだ。
外装袋には「かな」でヒョロヒョロと何か書いてある。1文字たりとも読めないのでお店のホームページを調べてみると、百人一首の紀貫之(きのつらゆき)の句。
「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける」
子どもの頃は「におひける」だなんて、何か「臭そう」な歌だなぁと思っていた記憶がある。
袋を開けると、大ぶりな生八つ橋が「三笠(みかさ)」の生地で包まれているお菓子が出てきた。「三笠」とは関東でいう「どら焼き」のこと。どちらかというと「三笠」と呼ぶ方が高級な感じがするのは関西びいきのせいかな?
断面はこんな感じ。つぶあん、生八つ橋の生地、三笠の皮のそれぞれの味と香りと食感がとても美味しい。特に生八つ橋のモチモチとした食感がいい。八つ橋のことを調べていて初めて知ったんだけれど、八つ橋(焼いてある方)は「琴」の形をモチーフにして作られたらしい。約300年前の江戸時代に、お琴の名人の「八橋さん」の偉業を称えて作られたんだって。
「つつみ生八つ橋」は、休日のお菓子や、訪問の手土産にもいいと思うので、熱いお茶とセットで食べたい。